怒りと脳内物質
怒りやストレスを感じるなどの感情・情動と、痛みがどのように関係するのか。
筋痛症は、自律神経が筋肉への血液供給を減らして、筋肉が硬くスパズムを起こしやすい状態と考えると、怒りなどの感情によって自律神経がどう反応して、痛みを起こすのかが気になってくる。
楽しいときでも、怒りなどを感じていないときでも痛みはあるのだが、それは何故だろう。
気になってくる。
そもそも、怒りの際に分泌されるノルアドレナリンは、痛みを抑える性質をもっっている。
なのに、痛い。。。どういうことだろう。
TMSは、痛みを作り出すことで、怒りなどの不快な感情から目をそらさせようとしているという理論であるが。
自律神経と痛みの関係について。。。資料
人間の喜怒哀楽などの感情は脳内麻薬(物質)の分泌量のバランスによって支配されています。
「ノルアドレナリンは注意、集中、怒り、脅え」を、「アドレナリンは恐怖、緊張」を「セロトニンは幸せ、癒し、愛、満足」を、「ドーパミンは快感、やる気」を、「βエンドルフィンは落ち着き」を、「GABAは我慢、切り替え、制御」を司ります。
脅えは不安や恐怖と同一の物で、それらと怒りはノルアドレナリンの分泌による感情なので、同一の物質によって生まれる感情なのです。
つまり、脅えや怒りはノルアドレナリンが主に分泌されている為、セロトニンやドーパミンが抑制されます。
ノルアドレナリンについて
ノルアドレナリンは神経伝達物質のひとつです。神経伝達物質であるノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンなどは、その化学構造の中にアミノ基を1個もっています。したがって、これらの神経伝達物質を称してモノアミン(モノ=1つ)といいます。モノアミンであるノルアドレナリンは、集中力、やる気、緊張、注意力などを高める作用があります。さらには、痛みを和らげることも知られています。しかしながら、集中力を高めるなどの作用と痛みを和らげる作用は、異なるノルアドレナリン神経経路が関与していることが判明してきました。
ノルアドレナリン
神経を興奮させる神経伝達物質。不安や恐怖を引き起こしたり、覚醒、集中、記憶、積極性、痛みを感じなくするなどのはたらきがある。ストレスとの関係も深く、敵(ストレッサー)に出会った緊急反応の際に自律神経の末端で分泌され、交感神経を刺激。血圧や心拍数を高める作用がある。ちなみに「ノル」とは「正規化合物」「基本の化合物」を表す言葉。ノルアドレナリンの一部が変化したものがアドレナリンである。
自律神経と筋痛
直接的な原因は、血管収縮による組織の虚血状態です。つまり、自律神経系を介して血管が収縮し、患部の血液循環が悪くなって、軽い酸素欠乏が起きているということです。この血管収縮が生じることで、患部では、(1)化学的老廃物の蓄積、(2)筋肉痙攣、(3)神経障害が起きているのです。
痛みの生理
組織を損傷するような刺激(Noxious stimulation)が末梢神経に加わると、これはAデルタおよぴC繊維を介して、脊髄の後角ニューロンに伝えられる。ここの侵害受容ニューロンの興奮は、反対側行き脊髄を上行し脳に達し、ここで痛みを認識するのである。一次痛覚神経からのインパルスが脊ニューロンに伝わるのには、神経伝達物質としてサブスタンスおよびグルタミン酸が関係している。一方、これらのニューロンの活動は脳や脳幹から来る下行性の抑制を受けており、これには伝達物質としてノルアドレナリンおよびセロトニンが関与している。
末梢性痛覚過敏(Peripheral sensitization)
神経末梢は痛みを受容するばかりでなく、軸索反射によりそこからサブスタンスPなどの化学物質を分泌する。これは肥満細胞に作用してヒスタミンを遊離したり、その他の発痛物質を産生し、また血管拡張を起したりする。また組織が損傷されると、プロスタグランジンをはじめ、カリウムやブラジキニンなどいろいろの発痛物質が出てくるので、神経末端は発痛物質のジュースの中に浸されているような状態になる。このような状態では神経の痛みに対する感受性は著しく高まるので、これを末梢性痛覚過敏と呼んでいる。
中枢性痛覚過敏(Central senstization)
C線維の末梢からの頻回な刺激が持続すると、脊髄ニューロンにも変化が起ってくる。これはwind upという現象で、ニューロンは末梢からの刺激に対し一対一で対応していたものが、一回の刺激によりたくさんの発火を起こすようになり、ついには刺激を止めても発火活動がしばらく続くようになる。これは中枢性痛覚過敏と呼んでいる。中枢性痛覚過敏の発現には、NMDA受容器が関係しているとされているが、NMDA受容器の拮抗薬によって、この現象が抑えられる。中枢性痛覚過敏が長く続くと、脊髄ニューロンの中にc-fosなどのがん遺伝子が作られ、ここに可塑的な変化を起こしてくる。可塑というのは、外力を取り去ってもなお歪みが残っている状態で、ここではニューロンの興奮が長引くことを指している。C-fosの発現はモルヒネによって抑制することが出来る。
筋痛症は、自律神経が筋肉への血液供給を減らして、筋肉が硬くスパズムを起こしやすい状態と考えると、怒りなどの感情によって自律神経がどう反応して、痛みを起こすのかが気になってくる。
楽しいときでも、怒りなどを感じていないときでも痛みはあるのだが、それは何故だろう。
気になってくる。
そもそも、怒りの際に分泌されるノルアドレナリンは、痛みを抑える性質をもっっている。
なのに、痛い。。。どういうことだろう。
TMSは、痛みを作り出すことで、怒りなどの不快な感情から目をそらさせようとしているという理論であるが。
自律神経と痛みの関係について。。。資料
人間の喜怒哀楽などの感情は脳内麻薬(物質)の分泌量のバランスによって支配されています。
「ノルアドレナリンは注意、集中、怒り、脅え」を、「アドレナリンは恐怖、緊張」を「セロトニンは幸せ、癒し、愛、満足」を、「ドーパミンは快感、やる気」を、「βエンドルフィンは落ち着き」を、「GABAは我慢、切り替え、制御」を司ります。
脅えは不安や恐怖と同一の物で、それらと怒りはノルアドレナリンの分泌による感情なので、同一の物質によって生まれる感情なのです。
つまり、脅えや怒りはノルアドレナリンが主に分泌されている為、セロトニンやドーパミンが抑制されます。
ノルアドレナリンについて
ノルアドレナリンは神経伝達物質のひとつです。神経伝達物質であるノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンなどは、その化学構造の中にアミノ基を1個もっています。したがって、これらの神経伝達物質を称してモノアミン(モノ=1つ)といいます。モノアミンであるノルアドレナリンは、集中力、やる気、緊張、注意力などを高める作用があります。さらには、痛みを和らげることも知られています。しかしながら、集中力を高めるなどの作用と痛みを和らげる作用は、異なるノルアドレナリン神経経路が関与していることが判明してきました。
ノルアドレナリン
神経を興奮させる神経伝達物質。不安や恐怖を引き起こしたり、覚醒、集中、記憶、積極性、痛みを感じなくするなどのはたらきがある。ストレスとの関係も深く、敵(ストレッサー)に出会った緊急反応の際に自律神経の末端で分泌され、交感神経を刺激。血圧や心拍数を高める作用がある。ちなみに「ノル」とは「正規化合物」「基本の化合物」を表す言葉。ノルアドレナリンの一部が変化したものがアドレナリンである。
自律神経と筋痛
直接的な原因は、血管収縮による組織の虚血状態です。つまり、自律神経系を介して血管が収縮し、患部の血液循環が悪くなって、軽い酸素欠乏が起きているということです。この血管収縮が生じることで、患部では、(1)化学的老廃物の蓄積、(2)筋肉痙攣、(3)神経障害が起きているのです。
痛みの生理
組織を損傷するような刺激(Noxious stimulation)が末梢神経に加わると、これはAデルタおよぴC繊維を介して、脊髄の後角ニューロンに伝えられる。ここの侵害受容ニューロンの興奮は、反対側行き脊髄を上行し脳に達し、ここで痛みを認識するのである。一次痛覚神経からのインパルスが脊ニューロンに伝わるのには、神経伝達物質としてサブスタンスおよびグルタミン酸が関係している。一方、これらのニューロンの活動は脳や脳幹から来る下行性の抑制を受けており、これには伝達物質としてノルアドレナリンおよびセロトニンが関与している。
末梢性痛覚過敏(Peripheral sensitization)
神経末梢は痛みを受容するばかりでなく、軸索反射によりそこからサブスタンスPなどの化学物質を分泌する。これは肥満細胞に作用してヒスタミンを遊離したり、その他の発痛物質を産生し、また血管拡張を起したりする。また組織が損傷されると、プロスタグランジンをはじめ、カリウムやブラジキニンなどいろいろの発痛物質が出てくるので、神経末端は発痛物質のジュースの中に浸されているような状態になる。このような状態では神経の痛みに対する感受性は著しく高まるので、これを末梢性痛覚過敏と呼んでいる。
中枢性痛覚過敏(Central senstization)
C線維の末梢からの頻回な刺激が持続すると、脊髄ニューロンにも変化が起ってくる。これはwind upという現象で、ニューロンは末梢からの刺激に対し一対一で対応していたものが、一回の刺激によりたくさんの発火を起こすようになり、ついには刺激を止めても発火活動がしばらく続くようになる。これは中枢性痛覚過敏と呼んでいる。中枢性痛覚過敏の発現には、NMDA受容器が関係しているとされているが、NMDA受容器の拮抗薬によって、この現象が抑えられる。中枢性痛覚過敏が長く続くと、脊髄ニューロンの中にc-fosなどのがん遺伝子が作られ、ここに可塑的な変化を起こしてくる。可塑というのは、外力を取り去ってもなお歪みが残っている状態で、ここではニューロンの興奮が長引くことを指している。C-fosの発現はモルヒネによって抑制することが出来る。
by syaruruk
| 2007-12-06 10:05
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by syaruruk
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